『こんにちは! 動物の赤ちゃん』―生田絵梨花を見るつもりが的場浩司に夢中になった―
『FNS 歌の夏まつり』すごかったですね。
事前情報をまったく調べず見ていたら、「アイドルプールサイドパーティです」と言うじゃないか。思わず「えっ!」とテレビに向かって声を出してしまいました。
おそらくピーカン晴れを想定していただろうに、あいにくの曇天。野外パフォーマンスの醍醐味がまったくなくなってしまったけれど、アイドルがあれだけそろうとやはり壮観だ。48グループはテンション高くコール&レスポンスをするんだなとか、乃木坂はみんな大人しいなとか、グループごとの違いもわかっておもしろい。
こういった企画はまたやってほしいです。
で、本題。
NHKで放送された『こんにちは! 動物の赤ちゃん2016』を見ました。
動物園や水族館の裏側に潜入したり、飼育員だからこそ撮影できる動物の赤ちゃんのかわいいVTRを見て楽しむという番組です。今回のロケ現場は福島県にあるアクアリウムふくしま。
司会は久本雅美、出演者は的場浩司に酒井美紀。
NHKのゴールデン番組にもかかわらず、テレ東感というか、日曜午後2時感の漂うキャスティングだ。
そこに、乃木坂46の生田絵梨花が加わる。果して彼女がどんな活躍をするのか、いや正確にいえば、どんなアクシデントを巻き起こすのか確かめたかったのです。
ところが、大外からとんだ伏兵があらわれた。
的場浩司だ。
残念ながらというべきか、生田絵梨花は無難にコメントをしリアクションをしていた。『乃木坂工事中』で垣間見せる、やべえ部分を見事に隠しきっていた。
その間隙をぬって、的場浩司が主役の座をかっさらっていったのだ。
以下、ぼくがぐっときた的場浩司ポイントを列挙した。
・ゴマフアザラシの鼻に手の平を当てた生田に
「ねえ、どうなの? 硬いの?」と、興味津々でたずねる的場浩司。
・なかなかこちらに来ようとしないアザラシの赤ちゃんを見て
「お母さんのところに行きたいんだぁ」と、優しくつぶやく的場浩司。
・どういう経緯でそうなったかまったくわからないが、エサをあげようとする生田の両肘を押さえつけ、逃げられないようにする的場浩司。
・激レアと呼ばれる水槽に移動しその中を見るやいなや、
「あ、久本さん。メンダコですよ、メンダコ!」と大はしゃぎする的場浩司。
・ゆるりとくるりというカワウソの兄弟のVTRを見て、
「いまのゆるりとくるりがあるのは、お母さんもそうだけど、飼育員さんの愛情があるんだなって……」と気の利いたコメントをする的場浩司。
・別室に移動する際は、女性陣のためにドアを押さえておく的場浩司。
・水槽を見た生田の「金魚?」というつぶやきに、
「金魚だね~」とちゃんと応えてくれる的場浩司。
・珍しい金魚を見て「なにこれ!?」と困惑する出演者をよそに、
「ピンポンパール? これピンポンパール?」とテンションを上げる的場浩司。
・顔の両脇に大きな膨らみを持つスイホウガンという金魚を見て
「泳ぐの苦手そうだね~」と意外な着眼点を披露する的場浩司。
どうでしょう。
いいでしょ、的場浩司。
ぼくは不覚にも、ちょっとかわいいと思ってしまった。
この日の的場浩司の格好は、迷彩柄のジャケット、黒のVネックTシャツ、極限まで色落ちしたデニムジーンズ。容姿に服装があいまって、見た目は完全にヤカラである。
そんな男が、ときに無邪気にはしゃぎ、ときに紳士的にエスコートする。
女性がいう「男の子みたいにかわいい人がタイプ」ってこういうことなんだな、と深く納得した。
もちろん生ちゃんもかわいかった。
アザラシと触れ合うシーンはこれぞアイドルだったし、深海魚を見て「キーホルダーにしたい」といったのは、生田絵梨佳のヘンな部分を見せられたいい場面でした。
でも、的場浩司の持つ意外性というか反則感にはちょっと勝てませんでしたね。
的場浩司という生物の生態を満喫できた、すばらしい動物番組でした。
あっ、そうそう。
酒井美紀さんは特筆すべきこともせず、ドラマの番宣を粛々とこなしていました。