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家から出て握手したら負けだと思ってる

完全在宅アイドルファンによるブログです

AKB48のSHOWROOM個人配信は百害あって一利なし

AKBグループのSHOWROOM個人配信が始まった。

www.showroom-live.com

SHOWROOMが何かを知らない人のために説明すると、これはパソコンやスマートフォンで動画を配信できるサービス。要するに、ニコニコ生放送である。生主が動画を配信し、利用者はアイテムを使って自分の存在をアピールすることができる。どうやってマネタイズしているかといえば、利用者が使うアイテムは課金制にしてアイテムを購入させている(いちおう、金額の制限はある)。ちなみに、韓国にもアフリカTVという似たようなサービスがあって、SHOWROOMはそれを日本に馴染むようにローカライズしたものだと思われる。

 

AKBグループが初めてSHOWROOMと関わりを持ったのは6月だった。恒例の選抜総選挙に合わせ、メンバーがSHOWROOMを使ってアピールできるという企画がスタートしたのだ。その後も、USJのテーマパークからリアルタイムで中継をしたり、舞台版『マジすか学園』や『絢爛とか爛漫とか』の出演メンバーが連日配信したり、れなっち総選挙に立候補したメンバーがアピール配信をしたりと、ここ数か月で、SHOWROOMとAKBとの距離が急激に近づいている。つい先日行われたじゃんけん大会は、BSスカパーで中継されたものの地上波放送はなく、その代わりのように、SHOWROOMで『AKB48グループじゃんけん大会2016裏実況生配信!』という番組が3時間以上にわたって配信された。

 

そして、満を持したようにAKBグループのメンバーによる個人配信がスタートしたのだ。いままでが期間限定のお試し利用だとすれば、これからは定期的な配信が始まるのだろう。SHOWROOMのサイトを見ると、これからの配信予定が掲載されている。つまり、あくまで各メンバーが自主的に参加するという建前から、お仕事のひとつとしてSHOWROOM配信が加わったということだ。

 

で、ここからが本題。

個人的には、AKBがSHOWROOMへ傾倒していく流れは好ましくないと思う。

なぜか?

 

サービス過多によるメンバーの疲弊

SHOWROOMのせいで劇場公演を見る時間がないとか、こうしたいわば接触商法に近いことばかりやるとAKBというブランドの価値が低下するとか、地上波テレビの露出激減をSHOWROOMで補うのは無理だとか、いろいろ言いたいことはあるんですが、一番はメンバーの負担が大きすぎるということ。

 

現在、AKBグループが利用しているSNSは①Google+、②755、③Twitter、④Instagramの4つ。ここにブログとAKBが有料で配信しているモバイルメールを合わせると、なんらかの方法でファンや世間にアピールするツールは6つになる! もちろん、メンバーによってそれぞれのサービスの利用状況は異なるが、ほとんどの人はいくつかのサービスを併用している。ここで動画配信サービスまで加わるのは明らかに過剰ですよ。

 

日々の劇場公演やメディア出演をこなし、雑誌などの取材に応じる。それだけでも大変なものだろうに、モバイルメールの文章を考え、Google+に長文や動画を投稿し、755でオタからの質問に答え、Twitterでメンバーや芸能人と交流し、Instagramにオシャレな写真をアップし、SHOWROOMで何時間も配信する。いくらなんでも、メンバーを酷使しすぎでしょう。思春期の一番多感な時期にSNSの利用に没頭させられるのは悲劇だ。SHOWROOMでファンとおしゃべりをするよりも、その時間で、一ページでも本を読み、一本でも映画を観、一回でもレッスンをし、一時間でも友達と遊んだほうが、どれだけ彼女たちのためになるだろう。

ファンにとっては動くメンバーを見る機会が増えるし、仕事のないメンバーはSHOWROOMでチヤホヤされることで承認欲求が満たされるかもしれない。しかし、それは束の間の快楽でしかない。特に、女優志望のメンバーにとっては、SHOWROOMで露出が増えることは神秘性や清新さを摩耗するだけだ。私生活も家族構成も明け透けな女優なんて、どこに魅力があるだろう。小さな声でいうけど、岡田奈々ちゃん、ちょっとSNS活動に熱心すぎるぞ。

そしてそれは、アイドルにとっても同じなのだ。

最悪の未来を想像すると・・・

はっきりいって、AKBグループの勢いは下降線だ。それを如実に示すのが地上波放送の激減。一時期はいくつもあったAKB48の冠番組も、いまや『AKBINGO!』のひとつだけ。SKE48にいたっては地元名古屋ですら冠番組を持てない始末。つまり、もはや国民的アイドルグループとはいえない状況にある。

 

いま必要なのは、内の結束を高め、外へ進出すること。

つまり、既存のファンの充実と一般層(特に、主婦層やサラリーマン層)の認知度の向上だ。一見すると、SHOWROOMによって二つの課題が解決するかのような錯覚を覚えるが、果たしてそうだろか。メンバーがSNSで疲弊するのと同様に、既存のファンも、新たなサービスの導入によってチェックすべきメディアが増えて疲弊してしまうのではないか。あるいは、SHOWROOMに夢中になるあまり、肝心の劇場公演がおろそかになりはしないか。さらに、ひいき目に見ても、SHOWROOMのユーザーは一般層ではない。お茶の間の主婦や地方のお年寄りや新橋で酔っぱらっているおじさんには決して届かないだろう。だとすると、SHOWROOMの導入は、単にメンバーとファンを消耗させるだけの毒まんじゅうにしかならないのではないか。

 

最後に、ぼくが今もっとも恐れていることを書く。それは、メンバーの暴走だ。動画配信は親密な関係性を作る装置だ。その空気感に酔ったメンバーが、視聴者からの感心を呼びたいあまり過剰な放送をする可能性は十分に考えられる。ニコニコ生放送を見れば、女性生主がリスナーを増やすために露出するというケースはいくつもある。同じことが起こらないとはいえない。仮にそんなことが起こったら、いよいよAKBは終わりですよ。

いまさら全面中止するのは無理だろう。でも、せめて高校生以下のメンバーは利用を控えるとか、一回の配信は30分にするといった制限は必要だ。中学生の女の子が1時間以上もプライベートを切り売りするって、明らかに異常でしょう。

 

アイドルとは偶像の謂いである。崇拝すべき偶像は、特別で神秘的なものでなければならない。なんでもかんでもオープンにすればいいってものじゃないのだ。ぼくは、特別な女の子がふいに垣間見せる私生活や素顔を見たいのであって、ただの女の子やネットアイドルの生活には興味がないのである。