家から出て握手したら負けだと思ってる

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橋本奈々未の卒業&芸能界引退シングルのジャケ写がこれってどうなの?

乃木坂46の16枚目のシングル『サヨナラの意味』のジャケット写真が発表された。

センターを務める橋本奈々未は、このシングルを最後に乃木坂46を卒業し芸能界からも引退するらしい。らしい――と伝聞口調になっているのは、ぼくが卒業発表をしたラジオ番組を聴いてないからで、なぜそんな大事な放送を聴いていないのかというと、てっきり卒業発表だけだと思って寝てしまったんですよね。ところが、卒業にとどまらず芸能界まで引退するというではないか。

時間があるときに落ち着いてラジオを聴き、ななみんの卒業をかみしめようと思っていたのに、引退ってどういうこっちゃ。こちとら、いまだに深川麻衣の卒業を受け止めきれず、『裸足でSummer』の特典映像「ハルジオンが咲いた夜」を見る覚悟もできてないんだぞ。この上、ななみんの卒業&芸能界引退なんて抱えきれるわけないだろ。

おかげで、10月19日の放送は一生聴けなくなりましたよ。 

さて、発売日の11月9日に向け、『サヨナラの意味』の収録曲が次々とオンエアされたり、MVが公開されたり、特典映像が明らかになったりしている。着実にカウントダウンが近づいてるって感じだ。こうした楽曲やMVについても言いたいことはあるのだが、まず、一番声を大にして言いたいことがある。

このジャケ写ってどうなのよ?

橋本奈々未の卒業&引退シングルにふさわしいジャケット写真なのか?

現在公開されているジャケットを並べてみると、こうなる。

Type-A

Type-B

Type-C

Type-D

通常版

秋元真夏さんにはこのメイクが似合わなすぎて『妖怪人間ベム』のベラみたいになってるとか、桜井玲香も椿鬼奴さんみたいになってるとか、通常版のジャケ写で生駒といっしょにソファに座っているのは誰だ(消去法で星野みなみ?)とか、議論すべきことは多々あるのだが、ひとまず置いておこう。

ぼくが言いたいのは、これが橋本奈々未のラストシングルにふさわしいのかということだ。

乃木坂46のオフィシャルサイトには、こんな説明がある。

今作品で初のセンターを飾り、そしてラストシングルとなる橋本奈々未が持つ「大人でファッショナブルなイメージ」、そして冬の季節を重ね合わせ、アートでスタイリッシュな大人の乃木坂46をコンセプトに撮影を行いました。

なるほど、たしかにこのジャケット写真はスタイリッシュだ。衣装やメイクはもちろんこと、画像の質感までプラダやグッチといったハイブランドの広告と変わらないクオリティである。どれも、そのまま伊勢丹のショーウィンドウに飾ってあっても違和感がないくらいの出来だ。「アートでスタイリッシュな大人の乃木坂46」というコンセプトどおりに仕上がっているといえるだろう。

でも、それって誰のためのコンセプトなんだ。

橋本奈々未は大人でファッショナブル?

ぼくは、このコンセプトに居心地の悪さを感じる。たとえば、橋本に言及したこの部分。「橋本奈々未が持つ『大人でファッショナブルなイメージ』」。間違っているわけではないが、しっくりこない。ぼくにとっての橋本奈々未は、人の不幸話を聞いてクスクス笑う変な女の子だ。「地獄はあるの?」と子どもに訊かれて、「いま生きているこの世界が地獄かもしれない」とシビアに答えるめちゃくちゃ変な女の子なのだ。桑田真澄を尊敬し、桑田の名言を唱え、「桑田真澄の野球は心の野球」というフレーズに涙する、規格外の変人なんだよ。「大人でファッショナブル」というのは、世間に向けたイメージであって、乃木坂ファンにとっての(少なくともぼくにとっての)橋本奈々未は、人と違った観点から世界を見ているヘンテコな女性だ。なにより、卒業じゃなくて芸能界引退ってところが、彼女の異質さを物語っているじゃないか。

リセエンヌから大人へ

もちろん、運営側の事情というのも理解できる。というのも、現在の乃木坂46はメンバーの高齢化という難しい課題を抱えている。「リセエンヌ」=清楚な学生というキーワードをとっかかりにできた時代は過去のもの。いまや、多くのメンバーが20歳を超えている。そろそろ制服を着て学園ソングを歌うのはきつくなってきた。だからこそ、『裸足でSummer』のジャケット写真は、はじめて制服以外の衣装になったのだろう。そして、今回の「アートでスタイリッシュな大人の乃木坂46」という言葉からは「リセエンヌ」を卒業し、メンバーの年齢を武器にアピールしようという姿勢がうかがえる。

橋本奈々未のいろいろな表情

でもなぁ、これでななみんは芸能界から去るんだよ。

普通の女性になるんだよ。

『乃木坂って、どこ?』や『乃木坂工事中』といったバラエティでは、橋本の言動に何度も笑わせてもらった。クールに構えているようで意外と熱いところもあり、変人なんだけど本人はそれを自覚してない様子が余計におかしくて……。

だからこそ、最後のジャケット写真は、「大人でファッショナブルな橋本奈々未」だけでなく、彼女の持ついくつもの表情を形にするものであってほしかった。こういった要素をすべて排除して、モデル業という一面だけを切りとってコンセプトにするというのは、どうしても、望ましいこととは思えないですよ。おまけに、背景も暗い色だし。

これから新しい人生を生きようとする23歳の女性にぴったりな、明るく晴れやかな、それでいて一生の思い出になるようなジャケ写があったんじゃないかなぁ……。