家から出て握手したら負けだと思ってる

完全在宅アイドルファンによるブログです

「サヨナラの意味」のMVは、乃木坂46のPVとしては0点で映像作品としては100点

乃木坂46の16枚目のシングル「サヨナラの意味」のMVを見ました。

橋本奈々未の最初で最後のセンター曲は、文字通り"別れ"をテーマにした歌詞と乃木坂らしいピアノの旋律が印象的なミディアム・バラード。そのMVは、これも乃木坂お得意のストーリー仕立ての作品となっている。

物語の舞台は、棘人という体に棘を生やした人と人間が暮らす世界。棘人の奈々未と人間の西野は、村の伝統行事「棘刀式」を成功させるために稽古を重ねるが……といったストーリーです。

乃木坂お得意のといったそばからあれだが、これまでのMVは学園ものや青春ものがほとんどで、こうしたSF的要素の強いものは珍しい気がする。さらにいえば、ここまでセットや小道具に凝ったものも思いつかない。

たとえば、この襖に描かれた絵。

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ちょっと見ただけだとわかりづらいが、目を凝らすと右に描かれているのが刀を持った人間で、左に描かれているのは棘人であることがわかる。この襖絵によって、棘刀式は奈々未の父がいうような「棘人と人がともに生きていくことを誓ったその契りを忘れぬための儀式」などではなく、人間が棘人を征伐したことを明らかにする儀式なのだということが(説明台詞ではなく)視覚的に理解できるようになっている。*1

襖の例からわかるように、このMVは見た目に手を抜いていない。というか、ほとんど映画並に気合いが入っている。なんせ、冒頭25秒でこんなシーンがあるくらいだ。

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雨に濡れながら一心に何かを見つめる西野七瀬のクロースアップがたっぷり6秒ほどある。その視線の先には――

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曇り空、濁った河、その中州に立つ赤い服を着た橋本奈々未が先ほどとは正反対の、とんでもないロングショットでとらえられている。クロースアップから極端なロングショット。これは、スマートフォンの小さな画面でなく映画館のスクリーンで見てこそ価値のあるものだ。もちろん、最初のクロースアップが成立するのは、被写体が西野七瀬という存在するだけで絵になるアイドルだからであることはいうまでもない。

あえて欠点を挙げるとすれば、このMVは映像作品としてのすばらしさに比べて、乃木坂46のプロモーションビデオとしての魅力に乏しい。前作の「裸足でSummer」はストーリー性が弱かったかわりに、夏を満喫するメンバーの楽しそうな様子がいっぱいに収められていた。見てるだけで幸せだった。

一方で、今作は物語性が強まったせいか、ほぼ全編シリアスな表情で埋め尽くされ、おまけに西野七瀬や橋本奈々未以外をはじめとする主要メンバー以外はほぼまったくといっていいほど出番がない。新内眞衣のような後方メンバーは、一時停止しないとまともに顔が映らないくらい。ほとんどエキストラと同じ扱いだった。

同じく卒業ソングの「ハルジオンが咲く頃」と比べても、後列メンバーの扱いは話にならないほど差がある。はっきりいって、この楽曲に参加しているメンバーは誰なのか、ファン以外はさっぱりわからない。新内とか北野日奈子のファンは、ちょっと怒ってもいいと思う。

おまけに、よくよく曲を聴いてみると、MVのストーリーと歌詞には直接的なつながりがない。高架線という言葉が出てくるように、歌詞を読んでイメージする世界はどう考えても現実の現代日本がなのに、MVの世界観は架空の日本の村が舞台なので、歌詞と照らし合わせてMVを見ていると微妙にズレを感じてしまう。

ただし、こうした欠点は本当に些細なものだ。MVが音楽に奉仕するものだとすれば、「サヨナラの意味」のMVは特定のメンバーしか映さず歌詞と関係のない話を8分間も垂れ流す失敗作になる。しかし、それ以上に、これは映像作品として魅力的だ。歌詞の世界観とストーリーにつながりはなくても、イントロや歌い出しのタイミングは最高に気持ちいいし、ロマンティックでリリカルな詞と映像は抜群にかみ合っている。

特にこのシーン。

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西野が橋本の仮面を取り紙飛行機にして夜空に飛ばすシーンでは、物語的なクライマックスと大サビ前の音楽の盛り上がりと「見つめ合った瞳が星空になる」という超絶的にロマンティックな歌詞が重なり合って、何度見ても涙ぐんじゃう。もはやパブロフの犬だ。

本音をいえば、乃木坂みたいなかわいい娘ちゃん軍団なら単純に歌って踊るだけで十分だと思うし、メンバー全員の顔をもっと映してほしい。でも、このMVは乃木坂46というグループのアイデンティティを世に訴えるすばらしい機会になっている。なによりも、こんなに素敵なシーンがあってそれで泣いちゃったら、もう文句はいえないです。

*1:ちなみに、この襖絵が映るのはおよそ3秒ほど。物語に奥行を与えるためとはいえ、たった3秒のためにいかにも地方の古民家にありそうなこのセットを作ったのだとしたら、とても贅沢だ。

AKB48は好きだけど、「ハイテンション」じゃ踊れない

がっくりしています。

AKB48の46thシングルのA面「ハイテンション」にです。

率直にいって、ぼくはこういう曲は嫌いだ。

島崎遥香のラストシングルなので、がんばって好きになろうと努力したが無理だった。じゃんけん大会で初披露されたのを見て悪い予感はしていたが、フルで聴くまで判断は保留していた。まさかここまでとは……。

この曲、どうしたって「ハロウィン・ナイト」を連想してしまうし、いくらなんでも歌詞に中身がなさすぎる。もちろん、ナンセンスな歌詞を文字どおりメロディのノリで押しきる名曲はたくさんある。それを得意中の得意にしているのがつんく♂で、たとえば、モーニング娘。の「LOVEマシーン」は、歌詞のメッセージ性よりも音の響きや歌い方で聴き手の心を掴むことに成功している(歌詞にも意味が込められているのがさらにすごいところだけど)。

ただし、これはつんく♂のたぐいまれな言語感覚のなせるわざであって、残念ながら、つんく♂と比較すると秋元康には音に言葉を乗せるセンスが欠けている。まったくないってわけじゃないが、その差は歴然。「ハイテンション」の「ミサイルが飛んで世界が終わっても」と「LOVEマシーン」の「熱けりゃ冷ませばいい(フーフー)」を比べれば、どっちの歌詞がメロディに溶け込んでいるかは明らかでしょう。

念のためいうと、これは秋元康が作詞家として劣っているということではない。向き不向きの問題だ。秋元の作詞センスが光るのは、意味に重きを置いたとき、すなわち歌詞でストーリーを物語るときである。だから、乃木坂46の「サヨナラの意味」のようなストーリー性のある曲はものすごく良い。AKB48でも、「so long」や「桜の木になろう」のような、ゆったりと言葉を紡いでいく曲はすばらしい。端的にいえば、作詞家・秋元康の特性は散文の側にあって、韻文の側にはないということだ。毎度毎度、ラップの部分が衝撃的なまでにダサいのがなによりの証拠ですね。

残念ながら、「ハイテンション」というタイトルにも関わらず、この曲を聴いてもテンションは上がらない。「踊れ、踊れ」と煽られれば煽られるほどしらける。これなら、「ロックだよ人生は」のが、ずっとチャーミングで盛り上がるよ。卒業ソングだからってバラードを歌えとはいわないが、もっといい曲はなかったのか。ぱるるのソロパートってどこにあったの? 込山榛香や中井りかや小栗有以を抜擢した意味ってどこにあんの? 疑問だらけですよ。

「恋するフォーチュンクッキー」の大ヒット以降、AKB48は「心のプラカード」、「ハロウィン・ナイト」、「翼はいらない」と、セールスのターゲットを日本国民にしている気がする。しかし、「恋チュン」がヒットしたのは、メロディの魅力はもちろんのこと、この曲が指原莉乃のキャラクターをフィーチャーした曲だったからである。つまり、歌手と曲に密接な関係があったのだ。だから、「恋チュン」には指原莉乃がセンターである必然性があった。

一方、「恋チュン」の栄光よ再び! と狙った「心のプラカード」や「ハロウィン・ナイト」などは、大衆に向かって作られたがゆえにセンターが渡辺麻友や指原莉乃である必然性のない歌詞があてがわれた。つまり、誰が歌おうがいい曲だったわけだ。そんな曲を聞くほど大衆はバカじゃないから、栄光よ再び!は叶わなかった。いったい、向井地美音と「翼はいらない」に、どんなつながりがあったんでしょうか。

いい加減、AKB48は「恋するフォーチュンクッキー」の成功体験を忘れるべきだ。といっても、統一性のないメンバーが超選抜として選ばれる現状にあっては、これから先も、誰がセンターでもいいようなパーソナリティーの希薄な歌が作られるのだろう。それと比例するかのように、B面では、新たなユニットやさまざまな選抜のために、歌唱メンバーの個性が見える曲が作られている。

シングルの顔であるはずのA面はあたりさわりのない曲で、おまけのはずのカップリングでこそ特徴のある曲を歌える。……なんとも皮肉なことよのぉ。

 

 

 

 

橋本奈々未の卒業&芸能界引退シングルのジャケ写がこれってどうなの?

乃木坂46の16枚目のシングル『サヨナラの意味』のジャケット写真が発表された。

センターを務める橋本奈々未は、このシングルを最後に乃木坂46を卒業し芸能界からも引退するらしい。らしい――と伝聞口調になっているのは、ぼくが卒業発表をしたラジオ番組を聴いてないからで、なぜそんな大事な放送を聴いていないのかというと、てっきり卒業発表だけだと思って寝てしまったんですよね。ところが、卒業にとどまらず芸能界まで引退するというではないか。

時間があるときに落ち着いてラジオを聴き、ななみんの卒業をかみしめようと思っていたのに、引退ってどういうこっちゃ。こちとら、いまだに深川麻衣の卒業を受け止めきれず、『裸足でSummer』の特典映像「ハルジオンが咲いた夜」を見る覚悟もできてないんだぞ。この上、ななみんの卒業&芸能界引退なんて抱えきれるわけないだろ。

おかげで、10月19日の放送は一生聴けなくなりましたよ。 

さて、発売日の11月9日に向け、『サヨナラの意味』の収録曲が次々とオンエアされたり、MVが公開されたり、特典映像が明らかになったりしている。着実にカウントダウンが近づいてるって感じだ。こうした楽曲やMVについても言いたいことはあるのだが、まず、一番声を大にして言いたいことがある。

このジャケ写ってどうなのよ?

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NMB48研究生公演 山本彩加もいいけど小嶋花梨もかなりイイぞ

NMB48の5期生とドラフト2期生による研究生公演を見ました。

毎度おなじみ、DMMでの視聴です。

研究生公演は、10月4日に初日を迎え、いまのところ4日、14日、15日と三度上演されている。正直な話、ぼくはNMB48はまったく詳しくなく、研究生のメンバーについても山田菜々と上西恵の妹がいるということを知っている程度。それにしたって、誰が山田の妹で誰が上西さんの妹なのか見分けもつかないというありさまで、ましてドラフト生やその他の5期生にいたっては顔も名前もさっぱりという無防備な状態で見ていた。

しかし、逸材には目を惹かれるもの。とりあえず研究生公演の初日だからと見たつもりが、いつのまにかバッチリ顔を名前が一致したメンバーがいる。

そう、山本彩加だ。

山本彩加の何に驚くって、まずはその表情と仕草。「禁じられた2人」のようなムード満点の曲はもちろんこと、「北川謙二」のようなコミックソングでもちょっとしたフリが色っぽい。手の甲を返して誘惑するような動きや腰の入れ方が堂に入っているのだ。このフリの妖艶さといい鼻にかかったような甘い歌声といい、とても14歳とは思えない。ただ注目すべきは、こうしたパフォーマンスの質ではなく彼女の汗。「なんでやねん、アイドル」、「北川謙二」、「ここがロドスだ、ここで跳べ!」の三曲を披露して前半MCになるのだが、この時点ですでに前髪は崩れて汗に濡れた顔がテカテカになっている。それがとても美しい。大げさにいえば、神々しさすら感じる。単に汗っかきって可能性もあるが、これは一生懸命な努力の汗だと解釈したい。

汗をかいた姿が美しいアイドルにハズレなし。これは16thシングルで選抜入りするのも納得。

 

と、ここまで山本彩加ちゃんについて書いてきたわけだが、ほかにも気になったメンバーはいっぱいいる。たとえば、本郷柚巴。「なんでやねん、アイドル」での圧倒的なKSGK感といい、キャッチフレーズの「柚こと本郷柚巴です」の言い方といい、小生意気な中学生っぽいんだけど、「Bird」では、がんばって大人の世界観を表現しようとしている。「狼とプライド」のユニットメンバーである溝川実来は、まさに本家SKE48の元メンバー矢神久美を彷彿とさせるような顔立ちで、特に目元の雰囲気がそっくり。ダンスも年相応に幼い感じで、無条件にかわいい。かわいすぎる。15日の公演では、MCであたふたしていてかわいかった。かわいいしか言葉がないです。

なにより目を奪われたのが、小嶋花梨。

小嶋花梨は山本彩加とともに「禁じられた2人」を歌っていて、とにかく歌が上手い。女性同士の大人の恋愛をテーマにした歌ということもあって、山本はやや無理をしている感じなのだが、そこに小嶋のナチュラルな歌唱力が加わることで、背伸びをした年下の女の子と大人のお姉さんの恋愛という関係性が浮かび上がってり、歌の世界に深みが出ている。もちろん華やかさでは山本に軍配が上がるのだけれど、吐息の入れ方やセリフ部分の語りの巧みさによって、いつの間にか小嶋花梨の方ばかり見てしまった。さらにいえば、彼女はとにかく元気だ。大人なのに元気。「ここがロドスだ、ここで跳べ!」ではダブルセンターを務めていて、最もがむしゃらに踊っている。それにもかかわらず、カメラに映るのは笑顔ばかり。長い手足を動かして頭をぐるんぐるん回して踊っている姿はとても楽しそうで、こっちまでいい幸せになる。曲じたいが良い曲ってせいもあるんだけど、Cメロの「暗闇でジャンプしろ」で見せる小嶋の笑顔に、ちょっとだけ泣いてしまった。というか、研究生公演でこの曲は反則だろ。泣くだろ。

 

見る前は誰が誰やら状態だったにもかかわらず、三回も見たおかげでこの辺のメンバーの顔と名前は一致するようになった。余談だが、清水里香と小嶋花梨は背も顔も似ているので、たまにどっちがどっちかわからなくなるときがある。シビアなことをいえば、年齢やルックスを考慮すると小嶋花梨が選抜でブイブイいわせるのは難しいかもしれない。でも、彼女の劇場でのパフォーマンスはなかなかのものでした。シアターの女神としてがんばってほしい。

最後に、公演のセットリストについて。苦言ってほどじゃないんだけど、欲をいえば「青春のラップタイム」や「オーマイガー!」のような、爽やかな学園ソングも聴きたい。せっかく中学生メンバーが多いのに、制服系の歌は「スカート、ひらり」とか「制服が邪魔をする」みたいな曲しかないってどういうつもりなのか。

本郷柚巴ちゃんと山本彩加ちゃんと溝川実来ちゃんにブリブリのアイドルソングを歌ってほしいのは、私だけではないはずである。

 

AKB48 16期生オーディションSHOWROOM部門で気になった受験生

AKB48の16期生のオーディションがSHOWROOMで行われていました。

まだ芸能人でもない女の子に、半強制的にネット上に顔を露出させるというのはいかがなものかと思うのだが、それはともかくとして、配信を見ていて気になった受験生をピックアップします。

10番

11歳の小学6年生。

たぶん、ほとんど配信していないと思うのだが、たまたま見た回がなかなかインパクトのあるものだった。過去二回の配信が上手くいかなかったことを反省し、冒頭から文章を読みあげる。それが11歳にしては非常によく練られたもので感心したのだが、いざ作文が終わりフリートークになると、無口になってこちらを見つめ、たまにコメントを拾っては「がんばります」や「かわいいって言ってくれてありがとうございます」と返事をするだけ。ものすごい緊張のなかで小さな女の子が頑張っている姿にグッときた。子ども特有のちょっとかすれた声といい、棒読みで感情のないしゃべり方といい、千葉恵里を連想した。AKB48を好きになったのは幼稚園のころで、大島優子や小嶋陽菜の握手会にも行ったことがあるとのこと。ベテランですね。

年齢が年齢だけに、今回合格するかはわからないけど、もしダメでも、次の機会を待ってほしい。

12番

高校1年生の15歳。

土屋太鳳みたいな大きくて丸い瞳が印象的。

横浜で行われた総選挙祝賀会にも参戦したらしく、ライブのセットリストの話題や劇場公演の話をするなど、ちゃんとAKBグループが好きで応募したことがわかり好印象。字が上手。

いい意味でウザキャラとして人気が出そう。

29番

中学2年生の14歳。

地下アイドルでおっぱいが大きい。

着ている洋服、背後に見える階段、部屋にあるピアノやカーテン。どれをとっても良家のお嬢さまである。この娘はAKB48ではなく乃木坂46に行くべきだと思う。まだ中学生ながらトークも上手で、握手会もそつなくこなしそうだ。

広瀬すずに似た容姿でめちゃくちゃかわいいし、甘えたような声も魅力的だし、配信中にもアンケートやじゃんけんといった企画をするアイディア力もある。まず間違いなく合格するだろうけど、いまが完成形って気もする。

「応援しなければ!」となるタイプではない。

31番

12歳の小学6年生。

サッカー女子日本代表の大野忍さんに似ている。元気な男の子みたい。握手会や劇場公演に参加したこともあり、なかなかのAKB好きっぽい。

34番

12歳の小学6年生。

おしゃまな女の子という言葉がぴったり。コメントが少ないと「誰もコメントしてくれない」と甘えたり、なんども同じ質問をされると「めんどくさいから書くね」とフリップに書いて画面に映したりと、ちょっと生意気そうなんだけど、トークの内容は年相応でギャップにやられる。チーム8の山田を「山田さん」ではなく「山田」と呼んだり、小嶋真子を「こじまこ」と言ったり、しっかりしてそうで隙のあるところも子どもらしくて良し。

45番

17歳。

乃木坂46の寺田蘭世っぽい顔で、口調も蘭世っぽい。

小学六年生のころ「桜の木になろう」のMVを見てからのAKBオタであり、チームB推しであり、佐藤亜美菜推しという信用できる女。「握手した後は手を洗いますか? わたしは洗いません」や「ヘビーローテーションのPVめっちゃいい匂いしそう」など、やべえ発言を連発している。好きなMVについて話しているときの口調や、「合格したらアイドルに囲まれる生活」というコメントを拾った際のニヤケ顔からして、相当なオタだ。ネガティブで、アイドルが好きで、必死感があって、早口で、トークが上手くて、化粧っ気がなくてと、ちょうどヘタレキャラだった初期の指原莉乃みたいな感じ。「俺が支えなきゃ!」とネットユーザーやアイドルオタが応援したくなるにはうってつけの容姿であることもプラス要因。最後の方ではちょっとだけメイクをしてかわいくなり、タワーをもらって大盛り上がりしていた。

あえて批判をするとすれば、この娘が好きなのはあつゆう体制のAKBであって、それから乃木坂に心移りし、いま最もハマっているのは欅坂っぽい。おまけに、「乃木坂や欅坂はきれいすぎてオーディションを受けれなかった」と、ナチュラルにAKBの容姿をディスっていたのも気になるところ。ま、容姿に関してはみんな感じていることだし、実際AKBが一番熱かったのは大島優子卒業前後なのも確かなので、仕方ないかも。

ドラフト二期の最終まで行ったとのことなので、たぶん合格するでしょう。

54番

15歳。

大島涼花と森保まどかを混ぜたような容姿。大人っぽい雰囲気にもかかわらず、話し方やトークの内容は天然で、そのギャップがかわいい。視聴者にアンケートを取ってランキングを作ったりと、きちんと企画を立てて配信しているところに好感を持てた。聞きとりやすい声としゃべり方で、コメントの拾い方も上手。

北川綾巴の生誕Tシャツを着て配信するなど、ファンアピールもばっちり。

60番

15歳。

いい意味で普通というかイモっぽい感じが逆にいい。普通の部屋の片隅で、ひそひそ声で配信しているのを見て、なんだか放っておけなくなった。秋元康曰く、「スタイルの良さをアピールするためにミニスカートを履いてきた女の子より、部活終わりにあわてて来たような格好をしたボサボサ頭の女の子の方が気になる」とのことだが、まさにその通り。特別かわいいわけでもないし、トークがおもしろいわけでもないんだけど、この娘がちゃんとメイクをして衣装を着てステージに立ったらどうなるのか想像せざるをえない。

AKB48にはこういうタイプこそ加入するべきだ。

68番

17歳。

マスクをしていたので本当の顔はわからないが、目の雰囲気からして永尾まりやっぽい。「てもでもの涙」を上手に歌っていた。おでこがきれい。

年齢と喋り方からして、加入決定後にひと悶着ありそう。

69番

13歳。

声といい、目の輝きのなさといい、話し方といい、トークの内容といい、着眼点といい、かつて有吉弘行さんに「メッシ」と呼ばれたころの高橋朱里を彷彿とさせる。コメントを拾うさいにはユーザーの名前と一緒に返事をしていて、配信慣れしているなと思った。

まとめ

全員分見たわけでもないし毎日見たわけでもないので、ほかにも良さそうな娘がいるかもしれませんが、ぼくの気になる受験生はこんな感じ。最初に書いた通り、個人的にはこのような形で普通の女の子に顔出しさせるのはやめるべきだと思う。合否に直接影響しないとはいえ、最終審査まで来て配信人気の高いメンバーを落とすようなことはしないでしょ。だったら、事実上の強制参加じゃないか。これで得をするのってユーザーや課金率が増えるSHOWROOMおよびAKS(バックマージンがあるとして)だけで、受験生には負担が増えるだけだよね。SHOWROOMを使うのであれば、正々堂々と配信上位何名は絶対合格を確約すべきだ。

個別の受験生については上述したので繰り返さないが、とにかく29番はヤバイっすね。致命的な落ち度がないにも関わらず彼女が落ちたら、暴動が起きるほどの美少女。まず間違いなく、合格した瞬間にメディア露出が始まるだろう。

ただなぁ、かわいい娘が加入するのに反対するつもりはないんだけど、29番は14歳の現在も美少女で、おそらく18歳になっても美少女で、アクシデントがなければ当たり前のようにセンターになるだろうけど、それのなにがおもしろいんだって思う自分がいる。彼女が加入することで世間への訴求力は上がるだろうし、いわゆるピンチケといわれる若いオタも乃木坂や欅坂から戻ってくるだろう。

でも、ぼくは60番みたいな娘が変化するさまを見てみたいんですよね。

AKB48のSHOWROOM個人配信は百害あって一利なし

AKBグループのSHOWROOM個人配信が始まった。

www.showroom-live.com

SHOWROOMが何かを知らない人のために説明すると、これはパソコンやスマートフォンで動画を配信できるサービス。要するに、ニコニコ生放送である。生主が動画を配信し、利用者はアイテムを使って自分の存在をアピールすることができる。どうやってマネタイズしているかといえば、利用者が使うアイテムは課金制にしてアイテムを購入させている(いちおう、金額の制限はある)。ちなみに、韓国にもアフリカTVという似たようなサービスがあって、SHOWROOMはそれを日本に馴染むようにローカライズしたものだと思われる。

 

AKBグループが初めてSHOWROOMと関わりを持ったのは6月だった。恒例の選抜総選挙に合わせ、メンバーがSHOWROOMを使ってアピールできるという企画がスタートしたのだ。その後も、USJのテーマパークからリアルタイムで中継をしたり、舞台版『マジすか学園』や『絢爛とか爛漫とか』の出演メンバーが連日配信したり、れなっち総選挙に立候補したメンバーがアピール配信をしたりと、ここ数か月で、SHOWROOMとAKBとの距離が急激に近づいている。つい先日行われたじゃんけん大会は、BSスカパーで中継されたものの地上波放送はなく、その代わりのように、SHOWROOMで『AKB48グループじゃんけん大会2016裏実況生配信!』という番組が3時間以上にわたって配信された。

 

そして、満を持したようにAKBグループのメンバーによる個人配信がスタートしたのだ。いままでが期間限定のお試し利用だとすれば、これからは定期的な配信が始まるのだろう。SHOWROOMのサイトを見ると、これからの配信予定が掲載されている。つまり、あくまで各メンバーが自主的に参加するという建前から、お仕事のひとつとしてSHOWROOM配信が加わったということだ。

 

で、ここからが本題。

個人的には、AKBがSHOWROOMへ傾倒していく流れは好ましくないと思う。

なぜか?

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10月8日AKB48SHOW!で「始まりの雪」がテレビ初披露

10月8日に放送された『AKB48SHOW!』を見ました。

見ました、というか毎週見てはいるんですが、今回は特別。

なんといっても、NGT48による「PARTYが始まるよ」とAKB48の「始まりの雪」のスタジオ・パフォーマンスに加え、「横山由依総監督のお説教部屋」がとうとうスタートしたからだ。

PARTYが始まるよ

「PARTYが始まるよ」という曲は、メロディも歌詞もメルヘンチックで明るいものなのに、聴いていると切なくなる。その秘密はおそらく歌詞にあって

PARTY! さあ 楽しみましょう! PARTY!!夜はこれからだよ!

PARTY! 好きなようにして! PARTY!!時間のない国へ!

と、はしゃげばはしゃぐほど、パーティーの終わりを意識せざるを得なくなるからだ。これから夢のように楽しい劇場公演が始まるぞという高揚感と同時に、でも、夢のような時間はあっという間に終わってしまうんだよなという寂しさも覚える。それは、こうして元気にはしゃいでるメンバーともいずれは別れのときがやってくるという無常感にも通じていて、だからこそ、この曲を聴くとちょっとだけ切なくなる。やがて来るべき未来を先取りして悲しくなるんですよ。

まあ、そんな小難しいことは置いといて、NGT48のパフォーマンス良かったですね。デビューして一年というまだまだフレッシュな時期だからこそ可能な、弾けるような勢いを感じました。こういうのを見ると、アイドルにスキルは無用だという思いが強くなる。女の子が楽しそうに大声で歌い、力いっぱい元気に踊っていれば、それだけで十分だ。現在の、テレビに映る多くのAKB48のメンバーから失われたものが、NGT48にはある。

やっぱなぁ、アイドルが40万オーバーのバッグをプレゼントしちゃダメだよ。

横山由依総監督のお説教部屋

真っ先に思ったのは、竹内美宥の化粧が濃いということ。本人も重々承知だと思うが、もっと薄いほうが断然かわいい。真っ赤な口紅は似合わんぞ。

デビュー当時の思い出話から始まったトークは、AKBにおける役割や卒業という重いテーマに。竹内美宥の研究生時代はほとんど知らないので、当時のエピソードは新鮮だった。一時期は運営から推されていたのに、いつごろからは干されるようになり、そのせいでAKBへの愛着も薄まったのかと勘ぐっていたけど、「自分が作った曲をAKBが歌ってくれたら、これ以上にうれしいことはない」とのこと。誤解しててすみませんでした。CBCラジオの『今夜は帰らない』、大好きだったよ。

しかし、予想できたとはいえ、ゆいはんは話を広げるのがあまり上手くないですね。みうみうがおしゃべり上手だったからいいものの、これで別グループのメンバーが来たらどうなるのか。ま、それはそれでおもしろいのかもしれない。

始まりの雪

何を隠そう、ぼくはこの歌がめちゃくちゃ好きなんですよ。

最初に解禁されたのは『AKB48のオールナイトニッポン』だと思いますが、そこで聴いて以来、夢中になってリピートしてました。本当にすばらしい曲で、「リクエストアワー」でも上位にランクインした楽曲だ。AKB48のみならず、日本の冬の定番曲になってもおかしくないと信じているのだが、いかんせん知名度がない。その理由は、PVもなければ音楽配信もないから。この歌を聴きたければ、『0と1の間』というアルバムを買うか、ITunesで250円払って個別にダウンロードするしかない。

これじゃあ、オタ以外が聴くわけがないだろ。

しかし事情は変わった。『AKB48SHOW!』は、いろんな動画投稿サイトにアップロードされる。法律や倫理的な善悪は置いておいて、これでようやく、AKBに興味がない人にも聴いてもらえる機会ができた。一年遅かったが、じょじょに知名度が上がればいい。できれば、今年のゲレンデでは「恋人がサンタクロース」や「ロマンスの神様」と並んで「始まりの雪」が流れてほしい。いや、スキーに行く予定は一切ないけどね。

肝心のパフォーマンスも大満足。真っ白な衣装に身を包んだ、大島涼花、高橋朱里、田野優花、武藤十夢の四人を見れただけで、胸がいっぱいになる。なんといっても、歌い出しの「ずっと前から気になってた」という歌詞のワクワク感。歌割りは武藤と田野で、このふたりはやっぱり歌が上手い。特に武藤十夢。ハスキーというか棒読みというか、感情いっぱいに歌いあげているわけじゃないし、透明な声というわけでもないのだけれど、不思議と聴いていて心地いい。「リフトから見上げる」というソロパートは、CDでも生歌でも不安定なんだけど、その不安定さが歌の主人公の心情とシンクロしていて、逆に魅力的になっている。

ほかにもいろいろと語りたいことはあるが、それは別に書きます。

番組公式ブログによれば6月に収録したとのことだが、よくぞ10月まで待った。この名曲を6月の蒸し暑い時期に聞くなんて考えられないですよ。

『AKB48SHOW!』は、この調子で「ロザリオ」、「愛の使者」、「ミュージックジャンキー」、「泣き言タイム」のスタジオ・パフォーマンスをよろしくお願いします。

石原さん、頼むぞ。

NHKにもリクエストを送ったから、ちゃんと実現してくれよ。